Valley Relics Museumに行ってタイムスリップしちゃおう!(パート1)

1975 Cadillac Eldorado by Nudie Cohn at Valley Relics Museum | Photo by Daniel Djang

Valley Relics Museumに一歩足を踏み入れれば、タイムマシンに乗って過去のSan Fernando Valley(以降Valley)を訪れたような気分を味わうことができます。今回はそんなValley Relics Museumの歴史を詳しくひもといていきたいと思います。3回に分けてご紹介しますのでどうぞお楽しみに!

 

Valley Relics Museumの案内人はTommy Gelinas氏です。美術館そのものが彼のライフワークプロジェクトであり、ほこりであるといいます。彼は2013年、Chatsworthの工業団地に膨大な数の歴史遺産(San Fernando Valley関連)のコレクションを展示した施設Valley Relics Museum をオープンしました。

Valleyで生まれ育ったgelinas氏は、「歩く百科事典」と呼ばれるほど、歴史に詳しい人物で、Valleyを愛する気持ちは人一倍強いことで知られています。Valley一帯を中傷するような人がいればすかさず反論(強く)するのだとか。Gelinas氏はこう話します。

「Valleyには豊かな歴史があります。ジョークに交えて地域住民が馬鹿にされることもありますが、それはこの地に根付く深い歴史を認識していないからなんです。」ツアーの間、Gelinas氏は、原住民の話からCanoga Parkにある液体燃料ロケットエンジンの主要な設計製造業会社ロケットダイン(Rocketdyne)のこと、Burbankにあるロッキードの話(Lockheed)、そしてVan Nuys Plantで製造されているシボレーのことまで、詳しく話してくれます。

 

Property of Discover Los Angeles
Valley Relics Museum | Photo by Daniel Djang

 

「San Fernando Valleyは世界で最も有名なValleyです。」

そう話すGelinas氏は、マリリン・モンローやロバート・レッドフォードがValleyにあるVan Nuys ハイスクール出身であり、ジョン・エルウェイは、Granada Hillsに通っていたことを少々自慢げに語りました。

「Valleyが長年、著名人のホームとして選ばれていたのはなぜだと思いますか?James Cagney、そしてClark Gableの農場はここから数分の場所にありましたし、Lucille BallとDesi ArnazはCanoga Parkで結婚式を挙げています。Barbara Stanwyck、そしてJack Oeakieの住居はNorthridgeにありました。」

そんなValleyにおいて現在Gelinas氏が幼い頃なじみだったお店やレストラン、遊園地などがどんどん姿を消していっているというのです。「20年ほど前、自分が大切にしていた思い出の場所(ものたち)はどこに消えてしまったのだろうと、歴史を探ることにしたのです。小さい頃、子供たちで良く集まった場所やレストランなどはほとんど陰形なくなくなってしまったのです。ですから、思い出をかき集める様に、小さな写真や、ポストカード、カレンダーなどから集めていったのです。」

 

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Display case at Valley Relics Museum | Photo by Daniel Djang

 

小さな写真やポストカードから始まったコレクションは、やがて膨大な数になりました。現在では20000店以上の歴史的産物が集められています。中には19世紀にまでさかのぼる貴重な展示品もあります。「ガラスネガにポストカード、イヤーブックに昔の著名人のサイン、車にバイク、衣服まで、さまざまなものが集まりました。」そう語るGelinas氏。

現在は、コレクションの約半分を一般公開しています。後々はもっと大きな施設に移転し、コレクションすべてを展示するという大きなミッションに向かい日々奮闘しているそうです。Gelinas氏は、ミュージアムへはぜひリピートして通ってもらいたいといいます。先日、NorthridgeにあるThe Porter ranch(ポーター農園)のエントランスでビジターを歓迎していた2体のカウボーイの像が修復され、公園に寄附される前に一時期Valley Relics Museum内に展示されていたのです。今後も期間限定でこういっためずらしい展示物が増える可能性もあるので、ぜひチェックしておきたいものですよね。ここから先は美術館内のおすすめ展示物をコーナーに分けてご紹介致しますのでお楽しみに!

 

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Neon signs at Valley Relics Museum | Instagram by @valleyrelicsmuseum

NEON SIGNS

美術館には数々のビンテージのネオンサインが展示されています。手入れをされる訳でもなく、長年ほおっておかれたものもあったそうですが、今では修繕され、すべてキラキラと光る様になったそうです。

「こちらのMustang LiqureのサインはSherman Wayで見つけたアイコニックな一品です。Love`s BBQはCanogaで入手しました。Van de Kampのネオンサインや50年代の代物、Bob`s Bog Boyのネオンサインなどもあります。Chez Nousというサインは同名レストランのもので、Toluca Lakeで30年の歴史を経て閉店した、地域に愛されたお店のものでした。」

Valley Relics Museum 特集、パート1はここまでとなります。パート2以降もミュージアムの魅力をたっぷりとご紹介していきますのでどうぞお楽しみに!