LAを拠点に活躍するミスター・カートゥーンの世界
LA出身の Mister Cartoon (ミスター・カートゥーン)は、ローライダー・カルチャー、ヒップホップ、ファインアート、ファッションなど、幅広く世界的影響力を持つ伝説的タトゥーアーティスト。
カートゥーンはサイプレス・ヒルやエミネムのシェイディー・レコードのロゴをデザインし、コービー・ブライアント、ドクター・ドレー、スヌープ・ドッグ、50セント、エミネム、Xzibit、プロディジー、ジャスティン・ティンバーレイク、スラッシュ、トラヴィス・バーカー、ダニー・トレホなどのタトゥーを手がけてきました。また、Apple、ディーゼル、ナイキ、ステューシー、ルイ・ヴィトンなど数多くのコラボレーションをしています。
独創的で見応えのある壁画からお気に入りのレストラン、高級理髪店まで、ミスター・カートゥーンのロサンゼルスをご紹介しましょう。
カサ・ベガ
2020年3月、カートゥーンはバレーにあるお気に入りのレストラン、カサ・ベガにインパクトある壁画を制作しました。ラファエル・"レイ"・ベガが1956年にシャーマンオークスにオープンしたカサ・ベガは、現在は2012年に引き継いだ娘のクリスティーナ・"クリスティ"・ベガが経営しています。時代を超えて地域に愛されるこのカサ・ベガは、2022年にジェームズ・ビアード財団からアメリカズ・クラシック賞を受賞しました。
もう一人の有名な常連客のクエンティン・タランティーノは、オスカーを受賞した2019年の映画Once Upon a Time in Hollywood (ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)でカサ・ベガをフィーチャーしました。テーブルC6をリクエストし、タランティーノ・マルガリータを注文してはいかが?
エリシアン・パーク
1886年に設立されたLA最大級のパブリック公園で600エーカーの広さを誇るエリシアン・パークは、アイコニックなドジャースタジアムが見える公園。エリシアン・パークは何世代にもわたりカークラブが集まる人気のスポットであり、カートゥーンをはじめとする多くのローライダーが毎月クルーズを開催しています。カートゥーンは、ローライダー・カルチャーについて、「同じこだわりを持つ人々を結びつけるもので、私たちにとって本当に重要なものだ」と述べています。
ロサンゼルス・トレード・テクニカル・カレッジ
フランク・ウィギンズ・トレード・スクールとして1925年に創立されたLAトレード・テックは、ロサンゼルス・コミュニティ・カレッジ・ディストリクトの9つのキャンパスの中で最も歴史のあるカレッジ。2020年のNetflixドキュメンタリーLA Originalsの中で、カートゥーンは「LAトレード・テックでサイン・グラフィックを学び、文字を理解した。文字には重みがある。」と語っています。
ミスター・カートゥーンの他、有名な卒業生には、「ジョジョ・ラビット」でアカデミー賞にノミネートされた衣装デザイナーのメイズ・C・ルベオ、プロジェクト・ランウェイ・シーズン3の勝者、ジェフリー・セベリア、ファッションデザイナーのリック・オーウェンズ、ブライダルコレクションやレッドカーペットのイブニングドレスで知られるデザイナーのタダシ・ショージ、初の黒人バービーのデザイナー、ルーヴェニア・"キティ"・ブラック・パーキンス、ロックダンスの考案者として知られるドン・キャンベルなどがいます。
マスター・デラックス
長年の友人でプロの理容師であるアルトゥーロ・アルセと組み、カートゥーンがサンタモニカにマスター・デラックスをオープン。予約制で、オーダーメイドの高級な理容とタトゥーを提供しています。予約はインスタグラムの@masterdeluxelaにDMを。
メルカド・ロサンゼルス
カートゥーンはメルカドを "モダン・メキシカンフードの定番 "と表現。このレストラン・チェーンの2号店はウエスト・サード・ストリートにあり、通りに面したカラベラの壁画が自慢です。メニューには、何世代にもわたって受け継がれてきたレシピからエグゼクティブ・シェフのホセ・アセベドが生み出した特製のカルニタスをはじめ、手作りのトルティーヤ、地元の農家から仕入れた野菜、高級な肉、鶏肉、魚介類が並びます。
モデロの壁画
モデロの「ファイティング・スピリット」キャンペーンの一環として、Super Bowl commercial (スーパーボウルのコマーシャル)に2021年に登場。カートゥーンは、Sixth Street Viaduct (シックス・ストリート高架橋)のウィッティア・ブルバード側近く、ジェシー・ストリート(リオ・ストリートの交差点)にある倉庫型撮影所のパーラーLAの外壁に、このスポットのための壁画を制作しました。
ダウンタウンLAのアーツディストリクトとイーストLAのボイルハイツを結ぶシックス・ストリート高架橋は、2022年の第56回スーパーボウルでのカートゥーンとペプシのコラボによるCMビデオで少しですがフィーチャーされています。
「ローライダーズ&カスタム・ボールト・ディスプレイ」-ピーターセン自動車博物館
ピーターセン自動車博物館のThe Vault (ザ・ボールト)は、クルマ好きにとってはバケットリストに加えたい体験。世界中から集められた250台以上のアイコニックでレアなクルマが6万平方フィートの地下空間に展示されています。
2022年3月にレジェンド・ギャラリーの一部として一般公開された「ローライダーズ&カスタム・ボールト・ディスプレイ」では、歴史上最も象徴的なローライダーが展示されています。現代のローライダーの最高峰として広く知られる1963年型シボレー・インパラ「エル・レイ」は、ローライダー・マガジン誌の2011年ローライダー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた車。ピーターセンは 「エル・レイ 」をこう表しています:“アルバート・デ・アルバの 「エル・レイ 」を初めて見た時、そのディテールに圧倒される。複雑に覆い隠されたキャンディーペイントの色合いに引き込まれるが、見事な彫刻と壁画はバロック教会の祭壇のように見る者を魅了する”と。 カートゥーンは、2021年のNetflix映画「アーミー・オブ・ザ・デッド」のプロモーションのために製作された1983 Monte Carlo (1983モンテカルロ)の度肝を抜くようなカスタムなど、デ・アルバ・ファミリーと頻繁にコラボレーションしています。
また、「ジプシー・ローズ」は、1970年代のヒットTVコメディー「チコ・アンド・ザ・マン」のオープニング・タイトルバックにフィーチャーされました。その後、ナショナル・モールに展示され、国家歴史的車両登録に登録された最初のローライダーでもあります。
ポイント・ファーミン・パーク
サンペドロ育ちのカートゥーン。ポイント・ファーミン・パークは、太平洋の素晴らしい断崖の景色、ピクニックエリア、バラ園、歴史的なポイント・ファーミン灯台で知られる魅力的な場所。1874年に建てられたスティック・スタイルのビクトリア様式の灯台は、1972年6月に国家歴史登録財に登録されました。 800m離れたエンジェルズ・ゲート・パークには、サンペドロのもうひとつのランドマークのKorean Bell of Friendship (韓国の友好の鐘)があります。
ウエスト・アダムスの壁画
カートゥーンの最新の壁画は、ウエスト・ジェファーソンからポトマック・アベニューに入った歴史的な地区として知られるウエスト・アダムスにあります。LAで最も古い地区のひとつであるウエスト・アダムスは、20番街歴史地区のクラフトマン・スタイルの家や、有名な建築家Paul R. Williams (ポール・R・ウィリアムズ)が設計したゴールデンステート・ミューチュアル生命保険ビルのようなランドマーク的建物で有名。ウエスト・アダムスの著名な住民には、ハティ・マクダニエル、ジョー・ルイス、リトル・リチャード、ライオネル・ハンプトン、レイ・チャールズなどがいます。
ウィッター・ブールバード
ダウンタウンLAのロサンゼルス川からオレンジカウンティのブレアにまたがるウィッターブルバードは、何世代にもわたりローライダーたちのメッカとして世界的に有名です。アリゾナ・アベニューとマクドネル・アベニューの間のウィッティアに位置するウィッターブルバードの標識は1986年に建てられたもので、以来、毎週日曜日のクルーズのハイライトとなっています。Motor Trend (モーター・トレンド)は2019年、この高さ20mのアーチを "ローライド界で最も象徴的な大通りとしての(ウィッティア大通りの)遺産を確固たるものにした "と評しました。