ロサンゼルス建築めぐり:住宅編(後半)

LAが世界に誇る美しい住宅建築を特集
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Schindler House | Photo courtesy of Michael Locke, Flickr

ロサンゼルスでランドマークと呼ばれる、世界に誇る美しい住宅建築をご紹介している今回の特集、後半も素敵なお家が多数登場しますよ!最後までお見逃しなく!

Hollyhock House living room

Hollyhock House living room

 |  Photo: Daniel Djang

HOLLYHOCK HOUSE

Barndall Parkの中心地にあるHollyhock Houseは、世界的に有名な建築家、故Frank Lloyd Wright氏が手掛けた、近代建築の最高傑作の1つです。莫大な資金をかけたレノベーションのあと、2015年2月に再オープンし、現在も一般公開されています。

1919年から21年にかけて建築されたHollyhock Houseは、 Frank Lloyd Wright氏にとって、ロサンゼルスにおける最初の建築プロジェクトでした。建物は、ミュージカルが由来だという「カルフォルニア・ロマンザ」というスタイル(個人の発想で自由に形を作るスタイル)でデザインされており、アートと建築の分野においての、トレンドセッター的要素のあるL.Aという街にぴったりの住宅建築だともいえるのです。Hollyhock Houseは、1963年にはロサンゼルス歴史的文化モニュメント#12に、1971年にはアメリカ合衆国国家歴史登録材に、そして2007年にはアメリカ合衆国国家歴史ランドマークとして登録さています。

個人でまわるセルフガイドツアーが、木曜日から日曜日までの午前11時から午後4時まで申し込み可能で、大人は$7ドル、学生とシニアは$3ドルとなっています。12歳以下のお子さまは入場無料です。(大人の付き添うが必須)プライベートのガイド付きツアーも行っているので、詳しくは電話、もしくはメールでお問い合わせください。(TEL:323.913.4030 email: hollyhock@barnsdall.org )毎年10月はメインテナンス月間として、休館となっておりますのでご注意ください。

Property of Discover Los Angeles
Lummis House | Photo courtesy of Wikipedia

LUMMIS HOUSE

チャールズ・フレッチャー・ラミは、世界的に有名な著者で、写真家でもあり、ネイティブアメリカンのための権利保護活動家としても名の知れた人物でした。ロサンゼルスの市民人口がわずか12000人だった時、ラミはLos Angeles Timesの初代編集長として活躍していました。その後、ロサンゼルス公立図書館のラブラリアンとして勤め、1907には、現在はHistoric Southwest Museum Mt. Washington Campus of the Autry National Centerとして知られるSouthwest Museum of the American Indianを創設しました。

ラミは1898年から1910年まで、12年かけてArroyo Seco沿いに自宅を建築しました。アメリカスズカケノキを由来としEl Alisalと名付けられた家は、ミッションスタイルとプエブロインディアン(インディアンの種族)の住居デザインを融合させたデザインで建築されており、ラミのSouthwest アメリカ(南西アメリカ)に対する愛を感じ取ることができます。南の正面玄関には、Arroyo(川)の石が使われており、屋内にある手作りの木製家具、むき出しの梁、コンクリの床からは、Arts&Craftのムーブメントの初期の手法を学ぶことができます。

ラミ・ハウスは、1970年9月にロサンゼルス歴史的文化モニュメントに登録され、翌年1971年にはアメリカ合衆国国家歴史登録材に認定されました。ラミ・ハウスは現在 Historical Society of Southern California が管理しており、毎週金曜日から日曜日の12時から午後4時までの間、一般公開されています。

Property of Discover Los Angeles
Marion Davies House - Annenberg Beach House

MARION DAVIES HOUSE - ANNENBERG BEACH HOUSE

現在、Annenberg Community Beach Houseとして知られる建物は、元々カリフォルニア州サンフランシスコ生まれのアメリカの新聞発行人でメディア・コングロマリット、ハースト・コーポレーションの創業者、ウィリアム・ランドルフ・ハースト(英語: William Randolph Hearst, 1863年4月29日 - 1951年8月14日)と愛人マリオン・デイヴィスのオーシャンフロントの所有地でした。

贅沢な住居は、ジョージ王朝時代のコロニアルスタイルをベースにしたデザインで、敷地内には3階建ての母屋に3つの離れ(ゲストハウス)、召使い用の住居、犬小屋、テニスコートに2つのスイミングプールがありました。パーティー好きのハースト氏は、ここで千人規模のゲストをよんで、ゴージャスなパーティーを頻繁に開いていたといいます。ハワード・ヒューズにクラーク・ゲーブル、キャリー・グラント、ウィンストン・チャーチヒル、グロリア・スワンソンなど、ハリウッド黄金期のトップスターたちがみなこのパーティーに足を運んでいたことで知られています。

ハースト氏亡き後は、Sand & Sea Clubという人気のクラブなり、数十年の間ローカルに愛されていましたが、クラブが閉店したあとは、何年も手つかずのままでした。ですが、後にサンタモニカが市として、エリア一帯をレノベーションし、一般向けのビーチハウスとしてオープンさせることを発表しました。これに対し、有名な慈善活動家であるWallis Annenberg氏が、2750万ドルもの大金を市に寄附しました。施設名の由来はここからきています。

リノベーションにあたり、エリア内の家屋のほとんどは解体されましたが、イタリア産の大理石を使った全長33.5メートルのスイミングプールとマリオン・デイヴィス・ゲストハウスのみは残されました。The Annenberg Community Beach Houseは、2009年4月に一般公開されました。ハウスは毎日オープンしていて、スペシャルなイベントやウェディングに利用されることも多いといわれています。映画の撮影現場としてもとてもポピュラーです。

Property of Discover Los Angeles
Neutra VDL House. Photo courtesy of Scott Lowe, Flickr

NEUTRA VDL STUDIO AND RESIDENCES

リチャード・ジョセフ・ノイトラは20世紀中頃に活躍した、オーストリアのユダヤ系ドイツ人のルーツをもつアメリカ人建築家です。Neutra VDL Studio and Residencesは、ノイトラがデザインした唯一の住宅建築として有名です。シルバーレイクの隠れた宝、とよばれるこの住居は、1932年に建てられました。ノイトラはここを作業場兼自宅とし、妻Dioneとともに3人の息子を育て上げました。自然光を取り入れるガラスの壁にパティオ、鏡などがNeutra VDL Houseの特徴といえます。

Cal Poly Pomonaの建築学科の生徒によるツアーが、土曜日の午前11時から午後3時まで行われていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。2017年1月、Neutra VDL Studioは、アメリカ合衆国国家歴史登録材に認定されました。アメリカ合衆国国務省のインテリアプレスリリースチームは、「20世紀近代建築のモダンムーブメントに置いて、国内的にも、世界的にも大変大きな影響を与えた住宅である」とコメントしています。また、リチャード・ノイトラという建築家のスタイル、そして近代建築を学ぶ上で、非常に貴重な住宅であるとも記しています。

Property of Discover Los Angeles
Schindler House | Photo courtesy of Michael Locke, Flickr

SCHINDLER HOUSE

1922年に建てられたSchindler Houseは、ウィーン生まれのルドルフ・シンドラーが妻とともにヨセミテ国立公園を訪れた際、インスピレーションを受けたことがきっかけで建築することとなったシンドラーの住居です。エリア内にはいくつかの家屋があり、数家族が暮らしており、仕事と日々の生活を両立できる空間となっていました。まさに、ヨセミテのキャンプ場のイメージだといえるでしょう。

アメリカ合衆国国家歴史登録材に認定されているSchindler House。West Hollywoodにあるこちらの施設は、毎週水曜日から日曜日まで一般公開されているので、ぜひ一度足を運んでみてください!

Property of Discover Los Angeles
Photo courtesy of Stahl House, Facebook

STAHL HOUSE

The Stahl House(別名Case Study #22)は、建築家Pierre Koenig が1959年に建設したスタイリッシュな住居です。ハリウッドヒルズに位置し、街を一望できるこの住宅は、ミッドセンチュリースタイルの近代建築のアイコン的存在として有名です。世界的に有名な近代建築を専門に撮影する写真家、ジュリアス・シュルマンによる、一面のガラス窓越しに街のパノラマビューを望みながら、2人の女性がくつろいでいる模様を映した白黒の写真は、歴史上もっとも有名な建築写真であり、ロサンゼルスのイメージを鮮明にとらえた貴重な写真といわれています。

2016年、TIME誌において、この写真は「100 Most Influential Images of All Time.」(歴史上もっとも影響を与えた写真100選)に選ばれています。The Stahl Houseは、1990年にロサンゼルス歴史的文化モニュメント#670に制定されており、2007年にはAmerican Institute of Architects(AIA)が、Stahl Houseを「アメリカが選ぶお気に入りの建築」のリストのベスト150に選出しています。南カリフォルニアにおいて、このリストにはわずか11軒しか選出されておらず、プライベートな住宅としては唯一の建築物となっています。2013年には、アメリカ合衆国国家歴史登録材に認定されています。

ロサンゼルスでランドマークト呼ばれる歴史的に有名な住宅をご紹介してきた今回の特集、いかがでしたか?どの住宅もロサンゼルスを代表する建築物としてとても貴重な存在だということがお分かりいただけたかと思います。この夏休みにぜひご家族で足を運んでみてくださいね!